あんこおもい編集後記(牟礼編)

10月に配布した『あんこおもい』、みなさん手に取っていただけたでしょうか?

実は企画の最初、電車で行けるお店を巡る「旅行ガイドブック」みたいな構成にしようかと考えていたんです。
でも取材を進めるうちに、和菓子屋さんにあるお菓子にはその土地の歴史や風習がぎゅっと詰まっていることに気づいて。「あぁ、これってお土産という以上に、郷土愛そのものだなあ」と惹かれました。

そこで、今回はこの“郷土愛が詰まったお菓子”を主役にしよう!と、思い切ってテーマを『郷土菓子』にスポットを当て直すことにしました。
今回はそんな愛おしいお菓子達を訪ねて、電車を使って高松の市街地から少し足を延ばしてきました。

最初に訪れたのは、高松市の東部に位置する牟礼(むれ)エリア。庵治石(あじいし)の産地として石材業が盛んな町です。

琴電八栗駅近くにある「菓匠 柴野」さんは、以前『リビングたかまつ』の連載コーナー「あん小話」でもお邪魔したお店です。
(麩まんじゅうが絶品なんですよ♪ その時の記事はコチラ↓)
【菓匠 柴野】夏においしい、ひんやり和菓子とあったか郷土愛

今回『あんこおもい』でご紹介した上用饅頭「栗山の郷」のほかにも、柴野さんには特産品の庵治石にちなんだ「石ころ饅頭」や「むれの里」など、郷土にちなんだお菓子がたくさん並んでいました。しかもお菓子にはどれも、香川県の新たな特産品として注目されている希少糖「アルロース」が使われています。
以前からあったお菓子にも希少糖を加えることで、すっきりとした甘みになり「体にも優しい」と常連さんにも好評だそう。

菓銘の由来でもある江戸時代の儒学者・柴野栗山(しばのりつざん)。
「柴野」の名前でお気づきでしょうか? そうです!なんと店主ご一家のご先祖様にあたるお方なのだそうです。(牟礼町には栗山の軌跡を残す記念館もあります)
「このあたりの柴野さんは、みんなゆかりがあると思うけどね」とにこやかにお話ししてくださったご夫婦。栗山さんも、こんな気品漂うおいしいお菓子に自分の名が残って、きっと喜んでいるだろうなぁと思います。名前に“栗”も入っていますしね!

もうひとつおすすめしたいのが、ゆず風味のあんこが入った最中「五剣山(ごけんざん)」。
さわやかな甘みは、これからの行楽シーズンのお供にもぴったりです。(水筒のお茶もお忘れなく!水分なしで最中は危険ですからね!笑)

もうじき八栗山も綺麗な紅葉の季節を迎えます。
秋の山を登って、頂上で柴野さんのお菓子を味わう……想像するだけで最高ですね!


菓匠 柴野(かしょう しばの)
所在地:香川県高松市牟礼町牟礼2404-1
電話番号:087-845-9317
営業時間:午前8時30分~午後6時30分
定休日:火曜※月1回不定休あり